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2008.01.04 Friday

『仏果を得ず』三浦しをん(著)

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    「文楽」って面白いかも!?

    仏果を得ず
    仏果を得ず
    著者:三浦しをん
    装画:勝田文
    出版社:双葉社(2007/11)
    ISBN:9784575235944

    >>>内容紹介
    直木賞作家が描く、伝統芸能の世界。主人公は太夫を語る大夫・健。人間国宝の師匠や変わり者の三味線弾きに鍛えられながら芸を磨く。芸に恋に悩みながら健は成長していく。傑作青春小説。“好き”が過ぎるとバカになる。でも、そんなバカならなってみたい。文楽に賭ける若手大夫の熱い青春の物語。
    <<<

    その存在は知ってはいるものの、実際には接することのない世界。伝統芸能・古典芸能というのは、そういう縁遠い世界の代表選手のようなもので。日本人でありながら触れることがなく、寧ろ外国の方々のほうが造詣深く興味を持って接してくださる。もっとも距離の近そうな歌舞伎ですら、そのような印象であり、勘三郎や幸四郎といった超有名な役者さんたちが事毎に「歌舞伎は、そもそも庶民のもの、大衆演劇なのだ」と仰っていますが、いやいや敷居の高いこと高いこと。TVでチラっと見ても「言葉がわからん、意味が解らん」と入り口でそのままUターン。それが「文楽」となると、もう端っから白旗状態で、そっちへ足を向けることすら考えたことがございません。
    で、この『仏果を得ず』。もちろん、文楽の解説書・入門書ではなく、その世界に生きる青年の成長を描くものなのですが、お話の展開に合わせて(主人公の内面にシンクロするように)登場する文楽の代表作数々の一節とその解釈。これが、非常に解り易く面白い。耳で聴くと「サッパリ?」なのに、文字にすると意外に平易な言葉であることに驚いてしまいます。
    小説としても抜群の面白さなのですが、「文楽を観に行ってみようかな」と、思わずその気にさせられてしまう一作なのでした。

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